
S3-04.AIには、ちゃんと指示しないほうがいい?「雑に任せる」で見えてきた新しい付き合い方
2026年8月9日17分
出演

ゆと生成AIフル活用な1人起業家大学院で物理を学んだ工学修士。新卒でベネッセの進研ゼミづくりに携わり、その後ITへ転身。現在は音声コンテンツと生成AIを中心に活動する1人起業家兼会社員です。

しみ生成AI系の新規事業担当某国立大学の数学系学科を卒業。長らく教育系大企業で新規事業を担当していたが、生成AIの新規事業担当に転職。音声コンテンツよりもYouTubeやマンガ派です。
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AIへの依頼は、細かく書くほど精度が上がる——そんな常識が、もう少しずつ崩れ始めているのかもしれません。Claudeにファイルと短い指示だけを渡し、逆に質問してもらい、ときには判断まで委ねる。今回は、AIが賢くなるほど変わっていく「任せ方」と、その先で人間に残る役割をたどります。
2行しか渡してないのに、いけちゃった——Claudeの「察する力」
0:04 からこの部分を聴く
ゴールやプロセスまで細かく設計するのが、AIへの「いい依頼」だと思っていた。ところが、Claude Coworkではその前提から揺らぎ始めます。

「おれは、うまく仕事を依頼できる人との差って、設計力とかゴール設定なのかなと思ってたんだけど。さっきの話で、そうでもないのかもって初っ端で覆されたんだよね」

「ぼくも、前はゴールとかプロセスとかポイントを、ちゃんと長く渡す派だった時期もあるんですよ。でも、だんだん音声入力で雑にコンテキストを渡す型になっていって」

「おれもたまにやるけど、『この依頼でどこまでいけるかな?』ってテストする感じね」

「そうそう。それでファイルを渡して、指示はもう2行ぐらいしか書かなかったんだけど、それでいけちゃったんですよ」

「あれでいけるんかい、っていう(笑)」

「Excelの列とか複数のファイルを見て、『こういうことが欲しいんだな』って察してるっぽい。理解力がめちゃくちゃ上がったなと思いましたね」
説明しすぎると、むしろAIを縛る?
3:05 からこの部分を聴く
情報をたくさん渡せば安心——と思いきや、それがAIの自由な判断を狭める可能性もあります。

「Claudeって、こっちより専門家ですよ、みたいなスタンスなのかもね。一言二言から、言わんとしてることを汲み取ろうとする」

「いろんなことを与えるほど、逆にそこへ忠実になって、ツールの動きを縛っちゃう可能性もあるじゃないですか」

「本当は別のやり方がいいと思ってても、『ユーザーはこう望んでるから合わせよう』みたいになるもんね」

「なんなら、言葉ゼロでファイルだけ投げてみようかなって思うこともあります」

「そうすると向こうから、『こういうことがしたいんですよね?』って聞いてくれるんだ」

「分析観点まで選択肢で出してくれるから、必要なものだけ選べる。そこで作業前に、やりたいことが絞れてるんですよね」
「全部お任せ」もできる。でも、人間の仕事はなくならない
6:02 からこの部分を聴く
AI側が逆質問してくれるなら、人間はかなり遠くまで仕事を手放せます。ただし、最後まで完全にノータッチでいいわけではありません。

「選択肢で確認してから始めるから、向こうの理解も確認できてるんだよね。一発で変なものを出してこない」

「そう。でも、確認してきた内容にちゃんと答える判断は、人間側に必要ですね」

「そこも判断したくないときは?」

「もう任せるわ、ってときは『任せます』を押します。とにかく何ができるか見たいときとか」

「でも、完全に人間のコントロールを離れるところまでお願いすると、こっちではチェックできなくなるよね」

「そこまでいったら、チェック観点そのものをAIに作らせて、チェックもしてもらう。専門家に任せるマネジメントと近いと思います」
「よしなに」はダメ、がもう古い? 半年前の正解が変わっていく
9:07 からこの部分を聴く
AIに任せられる人の条件を考えていたはずが、話は「そもそも良い指示とは何か」へ。ここで、半年前との変化がはっきり見えてきます。

「おれの仮説は、ゴールとか業務設計ができる人ほどAIに任せられる、だったんだけど。違うの?」

「もうちょっとグラデーションがありますね。自分で分からない領域でも、判断基準やチェックポイントをAIに出してもらえば進められる」

「判断材料を、おれにも分かる形に説明してもらえばいいわけだ」

「そう。何をチェックしたかまで教えてもらうとか」

「『良い感じにやって』じゃダメ、っていう答えですらなくなってきてるんだ」

「ちょっと前まではダメだったと思います。半年前のプロンプトエンジニアリングって、役割やプロセスまで入れた長いプロンプトだったけど、今は『短く』って言われるようになってきてますからね」
AIの「頭脳」だけじゃない。プロダクト側まで進化すると何が起きる?
12:04 からこの部分を聴く
プロンプトの正解が変わる背景には、モデルそのものだけではない進化があります。話は、AIを使う側からAIプロダクトを作る側へ広がっていきます。

「おれ、開発チームでプロンプト集を共有してるんだよね。失敗があったら追加して、その相談自体もClaude Codeにしてる」

「そのプロンプト集ごと渡して、今の最新状況ならどう直すか納品してもらったら、めちゃくちゃ短くなるかもしれないですよ」

「モデルだけじゃなくて、Claude Code自体が裏側でうまく材料を渡してる可能性もあるよね」

「そう。プロダクト側でめちゃくちゃやってると思います」

「頭脳だけに集中してくれよって(笑)」

「我々みたいなAI開発側からすると、アプリケーション側まで進化されると、ユーザーが『もうそっちで十分』ってなっちゃうんですよね」
特化型を、汎用AIが飲み込んでいく?
15:07 からこの部分を聴く
「専門ツールだから強い」という構図も、ずっと続くとは限らない。汎用AIの中から専門機能を呼び出せるようになると、景色が変わります。

「特化型だと思ってた領域でも、汎用でいけることがどんどん増えてきましたね」

「画像生成とかも、もうChatGPTでいいじゃんって思うことあるしね」

「Geminiの中でNano Bananaを呼び出してるなら、それはそれで汎用が強いってことですよね」

「汎用側が、強い特化型を一個一個持っちゃったら強いよね」

「そうなんですよ」

「じゃあ特化型は、汎用AIに買ってもらうのがゴールなのか(笑)」

「それは出口としては、めちゃくちゃ勝ち組ですよね」
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